木を見て庭を見ず

出雲・石見を中心に、歴史的なお庭と屋根と神社仏閣を見て回って、ひとりごとです。

竹生島へ行ってみた

 GWもあ!あ~ぁ!あれ~っと言う間に終わり、けだるい五月のウィークディだす。

 このブログで、しょっちゅう登場している波乗りウサギですが、このブログでは、因幡の白ウサギとは、何の関係もない竹生島文様だよってなことを説明してきた訳です。
お松:竹生島ってなんでしたっけ?
やや:琵琶湖に浮かぶ島です。弁財天を祀っており、古くからの信仰の島ですが、その竹生島を題材にした謡曲があります。謡曲とは、能の台本の様なものですが、そのストーリーは、
 竹生島を参詣しようと琵琶湖畔まで訪れた人たちが、さて、どうやって竹生島へ渡ろうか思案していたところ、老人と女性が乗る船が通りかかり、同乗させてもらうことになった。月の昇り始めた湖面を渡り、竹生島へたどり着くと、実は、老人は竜神で、女性は弁財天だったという・・・。
 この謡曲は長唄などで詠われ親しまれたのだそうで

 ♪竹生島も見えたりや  緑樹影沈んで  魚木に登る気色あり
   月海上に浮かんでは  兎も波を奔るか  面白の島の景色や

 竹生島が見えてきた 樹木の緑が暗がりに沈んで 魚が木に登るような気がする 月が海上(湖上)に浮かんで ウサギが波間を駆けるようだ おもしろい島の景色・・・てな意味か?

お松:水面スレスレに昇った月のウサギを詠ったんでしたね。
やや:で、それが図案化されて、灯籠に彫られたと。夜間は灯明を灯し、昼間は、月の象徴であるウサギを置いたのだと。
 で、竹生島です。
竹生島の宝厳寺

お松:前置きが長かったですねぇ。
やや:やかましい。
 竹生島は、琵琶湖の北部に浮かぶ島で、宝厳寺(ほうげんじ)と都久夫須麻(つくぶすま)神社が置かれています。
 最高所に弁財天を祀る本堂があり、その下に各種のお堂や坊院が展開する様子は、山林寺院の構成そのものですね。また、竜神を祀る都久夫須麻神社が同居している様子も、明治以前の信仰の様子を伝えているようで興味深いです。現在まで残されている建物の多くは、豊臣秀吉が関わったり、伏見城の部材が使われたりと戦国期に遡るものが多いようです。
都久夫須麻神社の龍神遙拝所

都久夫須麻神正面にある龍神遙拝所は、鳥居を通じて琵琶湖に向かってかわらけを投げるもので、現在では願い事を書いて投げるのだそうですが、鳥居の周囲の白いものはすべてかわらけ・・・。下の方には何が埋まってるのか、下を掘りたい・・・。
(もちろん、掘っちゃいけません)
竹生島

 と、言う訳で、竹生島でした。残念ながら湖面に浮かぶ月を見ることはできませんでしたが、波乗りウサギの発信源を見た気にはなっちゃいました。



お詫びとおことわり
 当ブログは、大変ふざけてはおりますが、一応、歴史・神話・伝承・文化財を正面からあつかっております。記録にあることと、伝承や想像の部分は、はっきり切り分けております。
 私自身が、「出雲族」とかの話をされる方々のロマンを、真っ向から否定するつもりはありませんが、そうしたお話は、ご自分のページでお願いします。
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  1. 2017/05/09(火) 18:10:39|
  2. 波乗りウサギに会ってきた
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須賀神社の波乗りウサギ

 とりあえず仕事が忙しいのと、職場に漂う異常な閉塞感と、他にもなんだかんだでなかなか更新もままなりませんが・・・。
 これではいかん!天気も良いので、冬眠中だったもう一台の愛車を引っ張り出してみることにしました。さいわい、タイヤの空気も抜けておらず、油の切れた様子もない。で、快調に走り出しては見たものの、やはり、向かい風と登り坂は避けるとして・・・。
 松江市春日町の須賀神社へ行ってきました。この前は、よく、車では通りかかるので、気になってはいたのですが、街中ですので、駐車に困らない方の愛車です。
須賀神社本殿

 小さなお社ですが、その石段の眼前を道路がぶったぎってまして、参道は、道路の向こうに小さく取り残されちゃってます。本来は、参道のさらに向こうを斜めに通る道が、県道恵曇線。つまり、昭和の幹線道路だったのですが、現在の広い恵曇線は少し西に付け変わり、参道を北循環線がぶったぎって、周囲にはドラッグストアにスーパーマーケット、マンションに住宅団地・・・。
須賀神社参道

 江戸時代の地誌「雲陽誌」には、御祭神は牛頭天王などと記されていますが、牛頭天王は仏教(本地垂迹説)での素戔嗚尊(スサノオのミコト)のことですので、現在の御祭神は須佐之男命とされています。

 で、そのぶったぎられた参道には、大きな灯籠があって、灯籠の台座にはあいつが居ます。あいつが・・・
須賀神社参道の灯籠

お松:波乗りウサギですよね。
やや:竿石の銘によれば、昭和4年生まれのうさちゃん達のようです。古い部類の波乗りウサギですが、一羽ではなく、4面に居ます。しかもちょっとブチャイク!
須賀神社の波乗りウサギ1

お松:こら!
やや:対の灯籠は文政八年ですので1825年!ムチャクチャ古いものですが、残念ながら火袋が壊れてしまっていて、波乗りウサギが居たかどうかは分かりませんが、もしかしたらいたかも・・・。
 波乗りウサギ、まだまだ意外なところにたくさん居るようです。
須賀神社の波乗りウサギ2

お松:これからも頑張って探してくださいませ!で、太ももとか、へいき?
やや:じ、じつは・・・。
  1. 2017/03/04(土) 17:04:13|
  2. 波乗りウサギに会ってきた
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大雪なので冬眠中zzzzzzzz・・・

 先月末に続いて大雪の山陰地方です。
 とは言っても、我が家の周囲は10cmもないぐらい。湿った重たい雪は、車が通るとベチャベチャのズルズルです。
 ニュースによると、鳥取はたいへんな積雪のようですが・・・。
 都会(←お松:都会ってどこのことだぁ?)にお住まいの皆さんは、山陰地方は雪深いと言う印象があるようですが・・・東西に長~い山陰は、西と東でずいぶん積雪が違います。山間部は別として、海岸部は、おおざっぱに言えば、東に行くほど雪が多いと言うことになります。なので、今日の所は、おそらく島根県西部の海岸部はほとんど積雪が無いんじゃないかと思いますが、出雲市街地では5cmほど、松江市街地でも10cm。で、鳥取市は80cm?!
 逆に言えば、鳥取の方は雪に慣れている方も多いのですが、こちらではそうでもないので、・・・週末だし・・・無理して出かけず、冬眠です。

玉作湯神社の狛ワンコ(雪の帽子付き)

 よって、以前の画像で・・・。
 松江市玉湯町の玉作湯神社です。そう言えば、ここはノーマークでしたが、ここの参道の石段を登ったところに、昭和10年製の灯籠があって、居ましたよ、あいつが!
玉作湯神社の波乗りウサギ

お松:波乗りウサギ!
玉作湯神社の落っこちそうな波乗りウサギ

やや:昭和10年頃だと、脂の乗りきった感じで、結構な躍動感!
お松:ノリノリな感じが良いですな!
  1. 2017/02/11(土) 18:42:09|
  2. 波乗りウサギに会ってきた
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須衛都久神社の波乗りウサギ

 松江市西茶町の須衛都久(すえつぐ)神社です。地元の方の間では、西茶町と言うより末次本町と言った方が分かりやすいところですね。
須衛都久神社

 宍道湖大橋のすぐ近くにある神社で、周囲には、ビジネスホテルや松江市役所、島根県庁にもほど近い街中の神社ですが、実は、これが、立派な風土記社!『出雲国風土記』「島根郡条」に「須衛都久社」と記される、由緒ある神社です。
南参道の灯籠

 この境内に、通れない鳥居が立っています。
 神社は東向きに建っており、北東側に「須衛都久参道」の石碑の建つ参道がありますが、もう一つの参道、宍道湖を船で渡ってきてお参りするための参道が、南向きにあったようです。現在は、国道431号線と宍道湖大橋があり、通る事ができないため、生け垣で塞がれてしまったようです。
で、その塞がれた参道には鳥居の他、左右の狛ワンコに東側の灯籠が残されているのですが・・・。
灯籠北面の波乗りウサギ

お松:お!波乗りウサギ!
やや:昭和13年製の波乗り乗りウサギです。波乗りウサギとしては新しい部類。なので、3面にいます。
南面の波乗りウサギ

お松:・・・そっか、本来は1面だけにいるものでしたっけ?
やや:でも、比較的立体感があり、結構いい感じの波乗りウサギですね。
  1. 2017/01/02(月) 05:34:20|
  2. 波乗りウサギに会ってきた
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伯耆の白ウサギ

 毎度おなじみ『古事記』には、オオクニヌシと因幡の素兎(イナバのシロウサギ)の物語が記されています。だました鮫に皮を剥がれて赤裸となってしまったウサギをオオナムヂ(後のオオクニヌシ)が助けるお話ですが、この話は、出雲系神話に放り込まれた因幡の神話?ウサギがいた「於岐の島」って、隠岐諸島のこと?など、いろいろナゾが含まれています。
お松:このイナバのシロウサギのナゾを追い求める課程で、ちょっとした勘違いがあって、波乗りウサギのレリーフマニアになっちゃったんですよね。
やや:やかましい!
中山神社参道

 ところで、伯耆の白ウサギの話は知ってますか?
お松:ウサギが鮫を数えながら本土に渡っちゃったので、ウサギがいなくなった話?
やや:それは西の島の「ウサギがいない訳」と言う別の話。ホーキの白ウサギですホーキ!
 昔、伯耆国にいたウサギが、鱒の背中を飛んで川の両岸を行き来していたが、ある日、鱒の背中を踏みはずして、川に落ち、やがて海へ流されてしまった。なんとか流木にしがみついたものの、上陸できたのは於岐の島だった。で、サメをだまして・・・。
お松:で、オオクニヌシニ助けられるんですか?
やや:そのようです。ほとんど、『古事記』の「因幡の素兎」と同じ話です。オオクニヌシ視点ではなく、あくまでウサギの話になっているので、オオクニヌシのラブストーリーとは無縁ですが・・・。
お松:では、この話は?
やや:もしかしたら、似た伝説が、あちこちにあったのかもしれませんが、『古事記』の話はあくまでオオクニヌシの試練の1エピソードですので、ウサギ目線の伯耆の白ウサギは関係が薄いように思えます。でも、そうした伝承が、西の島を含め、あちこちにあるのはおもしろいですね。
 その伝承を伝えているのが、鳥取県大山町にある中山神社です。
中山神社

お松:立派な神社のようですが、あれは、あるんでしょうか?
やや:全部の灯籠をチェックしましたが、いませんでした。
お松:いないんですね。波乗りウサギ。
やや:いません。ま、波乗りウサギは、因幡の素兎とは無関係であることは、わかったんですけどね。
中山神社の狛ワンコ

お松:でも、いて欲しいですよね。
やや:いる方が、おもしろいですよね。

おまけ
中山神社にいた狛キツネ?

お松:これがまた、なんと言うか?犬?
やや:狛キツネかもしれませんが、出雲では見ない子ですよね。
  1. 2016/10/30(日) 17:49:12|
  2. 波乗りウサギに会ってきた
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 神社仏閣と古い町並み、そして何より屋根とお庭が大好きな“やっぱり屋根が好き”と申しますが、相棒の“お松”に、あり得ないぐらい略されて、“やや”と呼ばれています。

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