木を見て庭を見ず

出雲・石見を中心に、歴史的なお庭と屋根と神社仏閣を見て回って、ひとりごとです。

金言寺に行ってみた

 すっかり秋めいてきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?秋と言えば、
お松:秋と言えば、お蕎麦!お蕎麦と言えば奥出雲!と、言う訳で、行ってきました、奥出雲!美しいお庭を見ながらの新蕎麦は、美味しかったですねぇ。
やや:ちょっと、あまりにこのブログの趣旨からは遠いので(←お松:このブログの趣旨ってナニ?)。
 さて、
 広島県境に近い奥出雲町大馬木の金言寺です。
金言寺

 金言寺自体は、茅葺き屋根のステキな、日蓮宗の小さな小さなお寺ですが、その本堂の前に、県指定天然記念物になった樹齢300~400年と言われる巨大なイチョウがあります。この盆地の反対側からも、ボンッ!って、黄色く目立つほどの巨大なイチョウです。
 で、寺のすぐ前にある休耕田に水を張ったところ、見物客が集まり始め、平成22年度の島根景観賞大賞まで受賞しちゃったというものです。
 普段は静かなところですが、イチョウが色づく季節の週末には、大変な賑わいとなります。
逆さイチョウ

お松:ところで、ややさんは、こちらのお蕎麦屋さんで顔を覚えられちゃっているんですね?
やや:そんなに何度も行ったはずはないのですけどねぇ。
お松:ってことは、よっぽど印象に残るような、すんごいことをしたんですね?
やや:そ、そんなはずもないですが・・・。
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  1. 2016/11/06(日) 11:42:02|
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ピンクの病院

 この目にも鮮やかなピンクの建物は、松江市末次町にある浅野小児科医院です。昨年、約100年ぶりに修理され、ピカピカのピンクになりました。2つ宛並べられた、凝った窓のデザイン。建物の左右には鱗模様のうだつ。2階のバルコニー風の窓を支える玄関ポーチはドリス式・・・つまりギリシャ建築風の石柱を立てた、美しくもムダな意匠になっています(←お松:また、余計なことを!)。
 個人的には、建築史の方々は、瓦に興味が無くって、屋根を全部、ピカピカの新しい瓦に葺き替えられたのが気に入りませんが、・・・本来は出雲地方に特徴的な左桟瓦が載っていたはずですが(←お松:そんなモノを気にしているのはややさんだけです!)、まぁ、それはそれとして・・・。
浅野小児科医院

 この建物は、大正元(1912)年の建築で、いわゆる擬洋風建築。日本の大工さんの伝統的テクニックを駆使し、西洋風に造られた建物です。松江市内では白亜の洋館!興雲閣がよく知られていますが、興雲閣ができたのが明治36(1903)年ですので、そのわずか9年後の建築です。この手の擬洋風建築は、興雲閣のような公共施設の他は、銀行や病院が多かったようですね。
浅野小児科医院の表札

 この前の道は、小さい頃から何度も通った記憶があり、もう少し白い印象の建物でしたが、修理に伴う調査で、ピンク色に塗られていたことが判明し、塗り直されたものです。小児科のお医者さんなので、かわいらしい色にされていたようです。
 この建物は、2007年に登録有形文化財に登録され、明治~大正の世の中イケイケだった頃の雰囲気を現代に伝えています。100年ちょっと前のかわいい建物が残されているだけでも楽しいのですが、それ以上にすばらしいのが、この建物・・・現役バリバリです!今も小児科医院としてフル稼働中。撮影時にも、子どもの元気な泣き声が聞こえていましたよ。

お松:いや、元気じゃないでしょ。どっか悪くって泣いてるんでしょ?小児科だよ?。
  1. 2016/05/14(土) 16:50:09|
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坂の町に行ってきた

 新年が開けてずいぶんになるというのに、相変わらずくそ忙しい日々を送っておりますが・・・。そんなところに、たまたま同じ大学を出ただけの知り合いのオヤジから、どうでもいい電話が。
お松:「学生時代の先輩から大変な電話がかかってきた。」と、申しております。
やや:オヤジが言うには、私の昔の天敵が病気なんだとか。
お松:「先輩がおっしゃるには、古い友人が病気なんだとか。」と、申しております。
やや:入院して弱っているから、この際やっちゃえって頼まれて。
お松:「入院して気弱になってるから、見舞いに行ってくれと頼まれた。」と、申しております。
やや:・・・。

 「俺なんかが行ったって、逆効果ですぜっ!」とは言ったんですが、どうしても行ってくれ、と言われたので・・・。
 ・・・と、言う訳で、行ってきました坂の町!尾道。
 でも、何時間もかけて行って、ヤツの見舞いだけと言うのもばかばかしいので、ちょっとだけ観光を。
坂の町

お松:尾道と言えば、大林宣彦監督の尾道三部作!
やや:知世ちゃんですね。ふ・古いなぁ。
お松:「転校生」・・・じゃない。「時かけ」か?え~と、もう一つは・・・?
やや:「さびしんぼう」です。

西國寺の三重塔

 と・とにかく、今回は、突然行くことになったので予習とか一切無し。例によって、カーナビにすら頼らない「行きあたりばったりジャーニー」です。
お松:カーナビは頼らないんじゃなくって、古すぎて頼れないからですよね(←やや:やかましい!)。

天寧寺の三重塔

やや:尾道は、瀬戸内海に面した急斜面に、古いお寺や家並みが重なりあう町です。山陰と異なる、柔らかな冬晴れの瀬戸内は、屋根めでには最高です(←お松:普通は、「町歩き」とかいいます。「屋根めで」はごくごく特殊な趣味の方のみの専門用語かと・・・)。

民家の屋根

 尾道には、中世まで遡る重要文化財の三重塔が2基も残されており、何はともあれ、それをダッシュで見学。
 歴史的建造物以外にも、ただの民家さえ魅力的な屋根が続きます。
 いずれまた、ついでではなく、じっくり町歩き&屋根めでしたいところです。


尾道のネコ
「いつまでも油売ってないで、さっさと見舞いに行けよぉ。」
「は・はい、すみません。すぐに向かいます・・・。」
  1. 2016/01/10(日) 10:49:45|
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山林修行のお寺

 梅雨入りしたのに相変わらず渇水状態の出雲地方。曇り空に湿度と気温だけはうっとうしいのですが、まとまった雨は降らず・・・。
 さて、今日の話題は松江市宍道町上来待にある岩屋寺です。最近は、天台宗の山寺に興味津々で、その勢いで行ってきたのが、真言宗の岩屋寺です。
お松:え~っと、歴史の時間に習ったような・・・空海が真言宗で、天台宗は・・・。
やや:天台宗は最澄です。どちらも密教なんですが、それが山林修行の場としての山寺を造ります。
お松:天台宗のお寺と言えば、このブログでも度々登場している出雲市の鰐淵寺に安来市の清水寺などが有名ですよね。
やや:最近、ちょくちょく紹介している枕木山の臨済宗華蔵寺も、元々は天台宗の山寺です。で、そう言う山林修行の場が、どうも大変な山奥だけでなく、意外とちょっとした山にも造られていた事もわかってきて、その辺りにはまっている今日この頃です。

 現在の岩屋寺は広域農道からすぐの所に建っていますが、その先を、こんな道とか、
岩屋寺の滝へ向かう道
 こんな道とか、・・・ヤブ蚊の波状攻撃をかわしながら進むと、
岩屋寺の岩窟へ続く道

 やがて一筋の光明が・・・
滝の前の灯籠

 岩屋寺の山号は「美瀧山」美しい瀧の下に・・・
枯れ滝と蔵王堂
 って、梅雨だというのに渇水状態の出雲地方です。滝が枯れている・・・。本来は、この小さな祠は、流れ落ちる滝の下にあるはずだったのですが・・・蔵王堂ですね。鰐淵寺の滝の中にある蔵王宝窟や、三徳山三佛寺の投入堂などに比べると、やや小さな蔵王堂ですが、滝壺に建てられた蔵王堂には違いありません。
岩窟の羅漢像
 この、宍道町来待は、凝灰質砂岩の来待石の産地。江戸時代以降には出雲石灯籠や、このブログのおまけでもおなじみの来待石製狛ワンコを生産している地域です。なので、周辺の岩盤には、一見、古墳時代の横穴墓と見間違うような岩窟がバシバシ掘られており、中には、十六羅漢像や薬師三尊像が。そこへ向かう道も・・・
岩窟の道
 こんなんだったりします。
 で、今回の本当の目的は、蔵王堂よりもさらに奥の薬師堂です。
薬師堂
 山の奥深くに旧境内とされる平坦地があるのですが、そこは、ご覧の通り、巨大な岩の下のくぼみです。まさに山林修行の場にふさわしい雰囲気。周囲に置かれた五輪塔や宝匡印塔を見ていると、その周囲の竹藪の中にもちょっとした平坦面が埋もれていることに気付き、往事の反映が偲ばれます。

 おまけ、明王様を納めた岩窟と、右は、薬師三尊へ向かう道。その上には・・・
岩窟の上の・・・
お松:お・鬼!?
やや:う~ん。よくわかりませんが、仏教世界を護るなにかですね。
お松:なんか、かわいいですね。
やや:か、かわいい?
  1. 2015/06/13(土) 18:12:02|
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石州瓦の瓦窯

お松:な、なんですか?この廃墟感満載の。いかにもややさんが・・・、いかにも好きそうな、カックカクでゴチャゴチャで、なんかきちゃない感じの?
瓦窯跡
やや:なんか、若干の悪意を感じるのは気のせい?
 ・・・まあいいか。島根県埋蔵文化財センターが高速道路の関係で行っている発掘調査現場の現地公開に、ちょっと寄ってきました。大田市久手町の城ヶ谷遺跡と言うところなんですが、これが・・・
お松:で、この廃墟、何ですか?
やや:だから、今、説明してんだろ!
 これは、石州瓦を焼いた連房式登り窯の跡です。天井部分が崩落して、下半分が残っている状態ですね。石見地方では現在でもあちこちに石州瓦の工場がありますが、こうした窯跡が、大田市内で発掘調査され、公開されたのは初めてなんだそうです。ちなみに、この瓦窯は幕末を前後する頃から戦前戦後あたりまで操業していたようです。
お松:へ~、なんかわかりませんがすごいですね。
城ヶ谷遺跡
やや:瓦を焼いた部屋、つまり焼成室が8室あります。現在でも多くの瓦工場がある江津市や浜田市で見つかっている窯跡は、10室以上のものも見られますので、これはやや小型のようです。
お松:小型とは言っても、そこそこ迫力がありますね。
 このアーチは何ですか?
焼成室のアーチ

やや:各房の天井は落ちているようですが、このアーチは、かろうじて入り口の枠が残っている状態ですね。ここから製品の出し入れをします。実際に瓦を焼成する際には塞いでしまいます。中は、1,300℃以上の超高温高圧にさらされますのでレンガも溶け出すほどですね。
お松:なるほど。こんな窯で瓦を焼くんですね。ところで、さすがは屋根フェチ!屋根じゃなくって瓦なのに、発掘現場でも見に行くんですね。忙しくってどこにも行く暇が無いはずなのに?
やや:ほ、ほ、ほ、いやいやなんの。ちょっとついでがあったんで、勢いで行っちゃいましたよ。
お松:あの?褒めてませんけど。
  1. 2014/10/10(金) 22:13:23|
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 神社仏閣と古い町並み、そして何より屋根とお庭が大好きな“やっぱり屋根が好き”と申しますが、相棒の“お松”に、あり得ないぐらい略されて、“やや”と呼ばれています。

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